会員活動/CUD ミーティング 007 報告

今回は、ソレイユプラザなごや(名古屋市中区)にて、「カラーリストと楽しく学ぶファッションと色覚多様性」を開催しました。

概要

イベント名称 会員活動/CUDミーティング007「カラーリストと楽しく学ぶファッションと色覚多様性」
開催趣旨 服や小物の色に迷うことは誰もが経験するが、色弱当事者のなかには、「色を間違いたくない」という方も少なからずいるようだ。ファッションの選び方の基準が色覚のタイプによってどのような違いがあるのか、理解し合える場とする。
実施日 2024年10月20日(日)10:00~12:00
場所 ソレイユプラザなごや(名古屋市中区) https://www.jinken.city.nagoya.jp/
参加人数 会員10名(D型強度4名・C型6名)
内容 前半/グループスタディ
  1. 色弱の方にファッションの選び方を聴く
    • 選び方の基準、困り事・悩み、その解決方法等
    • ツール:
      • 色布
      • 色覚シミュレーションツール(めがね「バリアントール」・アプリ「色のシミュレータ」)
  2. スタディ内容の発表
    • リーダーからの発表
    • 質疑応答
後半/Mさん(D型強度)のファッションの選び方
  1. Mさんの発表
    • コーディネートの楽しさと悩み
    • ツール:スライド資料
  2. Mさんへのアドバイス
    • カラーリストたちがMさんの疑問に答える
    • ツール:Mさん持参の衣服
主催 NPO人にやさしい色づかいをすすめる会

報告

NPO人にやさしい色づかいをすすめる会は、2024年10月20日(日)午前、会員イベント「カラーリストと楽しく学ぶファッションと色覚多様性」を開催しました。前半では、2グループに分かれ、色弱の方にファッションの選び方を聴きました。色弱当事者の方は4名で、すべてD型強度の方でした。その後、各グループリーダーから聴き取りの内容を発表してもらいました。Hさんは「好きな色を選ぶ。妻から指摘を受けることもある。店員さんに聞いて選ぶこともある。ファッションにあまり興味がなく普段は気にしていないから困らない、それより肉の焼け加減が分からないことのほうが困る。」とのことでした。またMさんは「直感で選ぶ。彩度が高いものは選ばないが、赤は好きで着る。グリーンの幅が広いと感じる。作業着が2種類あったとき、その区別ができず恥ずかしいこともあった。ブラウンは、ぼやっとした感じでコーディネートが難しい。」とのことでした。そしてKさんは「色合わせはよく分からないが無地が多いので気が楽。茶系だと思って買った服が実は緑系だったときはどうコーディネートしたら良いか困る。よく分からなかったら店員に聞くことにしている。」とのことでした。またIさんは「赤は目立って見えるので好きでよく着る。他に白、ズボンは黒が多い。無地を着る、柄物は似合わないと思っている。黒色を着ていれば間違いない。靴下は同じメーカーの黒のみを多く持っている。」とのことでした。

色弱の方への聴き取りや、リーダーの発表では、直接本人に、具体的にどんな赤色を好むか、どんな茶色が緑に似ているのか、グリーンに感じる色はどれなのかなど質疑応答をしました。このときに役立ったのがテーブルに置かれた30色以上の色布でした。会話では、人によって色名による表現に違いがあるので実際の色を見ながら会話することが役立ちます。D型の4人が似て見える緑と茶の布を笑顔で見比べる場面もあり、その2色をC型の方がバリアントールめがねを掛けて確認する様子も見られました。またファッションにあまり興味がないHさんが身につけているジャケットの色とシャツの襟元のラインの色が淡いグリーンでおしゃれにコーディネートされていることに周囲が気づくと、特に意識していなかったHさん自身が驚く楽しい場面もありました。その淡いグリーンをD型の人はグレーにも感じていたことも分かりました。

後半は、Mさんがファッションの選び方を紹介しました。自己紹介でスライドを使いファッションについて自身の好みや最近の関心を伝えた後、持参の衣服を実際に何パターンもコーディネートして見せてくれました。その中にはMさんがうまくコーディネートできていないと感じるものが、カラーリストたちには問題ないというものもあり、ファッションに関心の高いMさんもそうでない方たちも興味深く耳を傾けていました。また、周囲の人がMさん持参の多くの衣服の中からコーディネートをして見せ合うなど参加者がコーディネートを楽しむ雰囲気の中で終了となりました。当日は色覚補助ツール(色弱者用)の紹介や色に頼らないファッションコーディネート(配色面積比率)を紹介する時間が取れませんでしたが、そうしたアドバイスが無くても参加者はお互いにファッションの選び方の違いを理解しながら楽しむ新鮮なイベントの試みになったと思います。終了時に記入、回収したアンケートでは、「非常に有益だった」が75%「まあまあ有益だった」が25%の評価でした。また、「よかった点、または運営上、改善すべき点」「今後どのようなイベントがあれば参加しますか?」について多くの記述がありました。資料としてアンケート結果報告を掲載しますのでぜひご覧ください。 

資料

以上(2024/10/26 作成)

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