トライデントデザイン専門学校がビジュアルデザインコース2年生の学生を対象に、半期を掛けて CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションを行うカリキュラムの一環として行われました。
概要
派遣日時 | 2021年10月5日(月) 14:00-16:30 |
場所 | トライデントデザイン専門学校 |
主催 | トライデントデザイン専門学校 石澤広子講師 |
対象 | 総合デザイン学科 ビジュアルデザインコース 2 年生37名+教員1名 |
講師 | 富永さかえ(NPO 人にやさしい色づかいをすすめる会 代表) 三浦 均(同世話人) |
目的 | ビジュアルデザインを学ぶ学生が CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションまでを行う授業のサポート。全2回の初回 CUD に関してのレクチャーとワークショップ |
テーマ | 色覚の多様性とカラーユニバーサルデザイン CUD |
内容 |
講座の流れ
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講座の趣旨および内容
本講座は、トライデントデザイン専門学校がビジュアルデザインコース2年生の学生を対象に、半期を掛けて CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションを行うカリキュラムの一環として行われました。学生たちは、既に本校講師の授業において色覚とCUD、色彩の予備知識を得ていました。そこで、本講座では知識を深めるためのレクチャーと、デザインを学ぶ学生に有益なCUD実践ワークを試みました。
レクチャーでは、今回は、P型やD型色覚の見え方だけでなく、高齢化と共に増加する白内障患者の見え方を伝えました。また、一般色覚者が色弱の人の色の見分けづらさをチェックするのに便利なCUD支援ツールを活用するうえで、特に必要と思われるシミュレーション(CUD模擬変換)原理を理解してもらいました。その後で、「バリアントール」(色弱模擬フィルタ)」や「色のシミュレータ」(スマートフォンによるシミュレーションソフト)を使った色紙分類のワークショップを行いました。学生たちは、一般色覚者にとって全く別のカテゴリに入る色同士が、同じカテゴリであるように感じるなどの体験をし、ソフトの活用の効果も実感したようです。レクチャーのまとめとしては、学生たちの今後の課題である制作のためのアドバイスとプレゼンテーションのポイントを伝えました。その後、時間の許す限り、CUD実践ワークとしました。
デザインを学ぶ学生は、Adobeの Illustrator とPhotoshopを使ってデザインをします。このデザインソフトの校正ツールにある色覚シミュレーション機能はCUDに便利です。そこで、CUD実践ワークでは、あらかじめ教材となる画像を学生各自のパソコンに取り込んでもらっておき、当日は、講師の指導により実際にパソコンを操作して、この機能を使ったCUDのコツや、色の調整方法、画像の保存方法を学べるようにしました。デザイナーであり、CUDの実践者である講師から直接受ける指導は、デザインを学ぶ学生にとって有益な時間になったと思います。
講師派遣は全2回で、次回は、カリキュラムの最終回で行われる制作物のプレゼンテーションにおいて、CUD の観点から評価・アドバイスを行う予定です。
当日の写真
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