トライデントデザイン専門学校がビジュアルデザインコース2年生の学生を対象に、半期を掛けて CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションを行うカリキュラムの初回授業として行われました。講師派遣は全2回で、今後はカリキュラムの最終回で行われる制作物のプレゼンテーションにおいて、CUD の観点から評価・アドバイスを行う予定です。
概要
派遣日時 | 2020年9月28日(月) 14:00-16:00 |
場所 | トライデントデザイン専門学校 |
主催 | トライデントデザイン専門学校 総合デザイン学科 ビジュアルデザインコース 石澤広子講師 |
対象 | 総合デザイン学科 ビジュアルデザインコース 2 年生28名+教員1名 |
講師 | 富永さかえ(NPO 人にやさしい色づかいをすすめる会 代表) |
目的 | ビジュアルデザインを学ぶ学生が CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションまでを行う授業のサポート。全2回の初回 CUD に関してのレクチャー。 |
テーマ | デザインに CUD の視点を持とう/カラーユニバーサルデザイン―多様な色覚に配慮した情報伝達デザイン |
内容 |
講座の流れ
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講座の趣旨および内容
本講座は、トライデントデザイン専門学校がビジュアルデザインコース2年生の学生を対象に、半期を掛けて CUD の大切さを知り、それを生かしたデザイン制作およびプレゼンテーションを行うカリキュラムの初回授業として行われました。講師派遣は全2回で、今後はカリキュラムの最終回で行われる制作物のプレゼンテーションにおいて、CUD の観点から評価・アドバイスを行う予定です。
初回講座の目標は、2点でした。1点目は学生たちに色覚の多様性に配慮する必要性が充分伝わり、制作意欲を持てるようにすること、もう1点は、制作に必要な CUD の基本原則と手法が具体性を持って伝わるようにすることでした。
講座の内容として、はじめに CUD の視点がどこにあり CUD とは何かをデザイン事例と共に伝えました。次に色覚の多様性に関して知識を持ってもらったうえで、色弱模擬フィルタ(バリアントール)を使った色紙の分類をするワークショップを入れました。学生たちは、一般色覚者にとって全く別のカテゴリに入る色同士が、同じカテゴリであるように感じるなどの体験をしました。また、本講座前に担当講師の指示で CUD チェックに必要なアプリ「色のシミュレータ」を取得しており、その操作方法やチェックツール全般の使用上の
注意点を解説しました。その後、CUD の基本原則・手法・作業の流れに関する知識を伝え、実際に地図の CUD チェックを行いました。まず皆で CUD チェックポイントを確認し、各自改善が必要な箇所およびその改善案を考える時間を作ったところ、幾つか改善箇所や改善案の発表者も出て皆でシェアすることができました。おわりに、学生たちの今後の課題である制作のためのアドバイスとプレゼンテーションのポイントを伝え、まとめとしました。
トライデントデザイン専門学校では、当会の世話人でもありデザイナーの三浦均さんと、当会会員である吉田名保美さんが同校でCUD授業を行ったことがきっかけでこのカリキュラムが作られました。当会は初年度より講師派遣の依頼を承っており、今年で3年目となります。デザイナーを目指す学生にCUD教育をする先進的な取組みに感謝し、この取組みが定着するよう今後ともできる限りの協力をさせていただきます。
以上 (2020/10/03 作成)